その日…
湯川があたしの所へ来る事はなかった。
当たり前なのに。
最初から解ってたはずなのに。
あたし達は
あの日、終わってたはずなのに。
こんなあたしに
神様がちょこっと同情して
湯川の時間をくれたんだとしたら…
辛いです。
知りたくなかった。
幸せなんて知らなくて良かった。
一人じゃないって思えた事が
一人になって、余計に淋しさを増しただけ。
なんて…
神様ごめんね。
完全にあたしの八つ当たりだ。
そう望んだのはあたしなのに。
それから一週間
湯川があたしに話しかけて来る事は
なかった―――……


