入学式の日。
あいつと俺が、
初めて出会った日だ。
学年の代表の奴に、
無理矢理頼まれた挨拶。
新入生代表との打ち合わせ、
って事でいつもより少し早く
学校へと向った。
「会議室」
そう堅苦しい文字で書かれた
プレートを軽く確認し、
中へ…入った。
1人の女の子が、窓際の椅子に
座って外を眺めていた。
それが、あいつ。
―…明依。
ドアを開けた音に気付いたのか、
ゆっくり俺の方に振り返る。
一瞬びっくりした表情をして、
慌てて椅子から立ち上がった。
「あっ…はじまめして!」
…ぷ。
はじまめして、って。

