僕はマドンナの行動にどうすればいいのか困惑してしまった。


「え、殿、に?」


 僕は目線を食べ終わった皿にむやみに落とした。


 ガタン


 椅子が思いっきり音を立てたのでマドンナと僕はビクっとしながら


 そのほうを見た。


「そんなはずがないではないか!」


 今まで何食わぬ顔をしていたマキが立ち上がった。


「お主、嘘ぶくのではない!!」


 マキが叱咤した。


「マキ!やめなよ!」


 僕が思わず、周囲の目を気にしてマキを座らせようとすると、


 マドンナが黒目がちな大きな目を震わせながらつぶやいた。


「マキ・・・あなた、マキくんの妹さん?」


 ああああーーー!!


 合コンで殿は「マキ ユキ」と紹介して、


 マキはマキだから・・・


 ああああああーーー!!


 なんたる勘違い!!


「「違うッ!!」」


 殿と僕は思わずハモってしまった。


 その時、僕は昨日の記憶を再度思い出した。