[続編]脱いでください。

聖人、大好き。
あたし、後悔した。

早く会いたい。

矛盾しててごめんなさい。

私は、聖人が好きなの。

大人とか子供とか関係ない。

好きは好きなの。
本当は、探したくても怖かったの!

だからっ・・・!

タッ・・・
岬公園に着いた。

「ハァ・・・ハァ、ハァ・・・」

走ったから予定より10分早くに着いた。
もう疲れた・・・

噴水に近寄ると、人影が。

「・・・明美─────。」

私の愛しい人の声。
顔を上げると・・・やっぱり。

「聖人っ・・・。」

聖人は昔より断然背が伸びて男らしくなって、
何よりもかっこよくなっていた。

「久しぶり。」

涙が出てきた。

「ふあああぁぁぁ~ん・・・っ・・・もぉ、どこいってたのよお~っ!」

子供みたいに泣きじゃくるあたし。
今までの想いが溢れ出す。

「心配したんだからねえっ・・・・聖人のばかあぁ!」

「ごめん・・・。急に父さんが転勤になって。1人にもさせたくないし。そしたら今は友達と一緒にいるみたいだから、戻ってきた。それに、お互い大人になったら飲みに行こうって、明美とも約束したし・・・。」

覚えてくれてたんだ・・・

「でも、また、いっちゃうんでしょ?どこかに・・・。」

「いやいや、海外行くっていうのあれ。 嘘 だから。ああでもしないと来てくれないっしょ?」

う・・・嘘?嘘?

う・・・・うううそぉ?!

「聖人なんて大嫌い!バカ!もうやだ!」

「で、連絡取れなかったのも携帯引越し作業中にぶっ壊れて、やっと連絡網の紙見っけたから、それで涼輝に電話したんだよ。」

「みんなも心配してたよ!本当にバカ!」

「ごめんごめん・・・。俺さ、すっげー後悔した。やっぱり俺のこと、"後輩"にしないで。」