[続編]脱いでください。

「おい、聖人!!お前、彼氏なんだろ?!殴りこんでやってもいいところだぞ?本当に明美先輩と一緒に居たいんなら今すぐ行って、引き裂くんだよ!!2人の仲を!!」

「そんなことして・・・。本当に好きだからそっとして置くんだよ。確かに行こうとも思った。けど、明美の悲しむ顔見たくない、嫌われたくない。無理やり俺と一緒に居ても幸せになれないんなら・・・いいんだ。ここは、俺、待ってる。」

「本当に、それでいいんだな?」

「・・・おう。」

「何かあったら俺んとここいよ。」

「ああ。ありがとう。」

「じゃあな。」

「ああ。」

プチッ

ツーッツーッツー.................

どこか、俺も分かってた

表では笑っている明美でも

忘れた、縁を切ったと言っている明美でも

どこか心の奥で、"宮元 和"と言う男を

忘れきっていないのを。

俺もどこかでわかっていた気がする。

でもその現実を見たくなくて。

明美も、自分自身で気づいていなくて。