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────10分くらい歩いた。

「もしかして、あの分かれ道で、左の道に間違って通ったとか・・・?いや、そんなはず・・・あー、もう!右の道だって、何回も言った・・・っえ?」

俺が見たのは

雨でビチャビチャになったサンダルがあった。

しかも、片方だけ。

「何で、片方だけ忘れるんだ・・・?普通、気がつくだろ。」

その傍には、

"あの"雑貨屋さんの紙袋が。

"明美のじゃないか"って思って

その紙袋に駆け寄った。

水溜りに思いっきり足を突いて

ビシャッ

と撥ねた泥の水溜り。

「あ~・・・裾がっ・・・」

ズボンの裾に撥ねた

そういいながら紙袋に傘を差し出すようにした。

ガサッ

雨で湿ってタポタポになった紙袋

中身はプレゼントが入っているのか、プレゼント用の包装紙で包まれた、と雨で湿って、染みが出来てる。

けれど、包装紙の質でが、ちょっと雨を撥ねてる

一枚の紙が入っている。

「手紙・・・?」

いや・・・人のなのに、見ていいのかな・・・

ふにゃふにゃになった手紙。

かすかに見える文字。

“Dear”