「んっ・・・くぅ・・・」

唇を噛み締める。

・・・やばい。

もうやばい、これは。

「ぁっ・・・」

ピピピピ ピピピピ

ピピピ・・・

ピッ

温度計が止まった音。

助かったあ~・・・

「先生ー。やっぱ熱あるみたいですー。」

「あら、本当」

「早退ってことでいいですかー?」

「そうね・・・じゃあ、この紙、渡すから、この子のクラスまで届けに行ってくれないかな?」

「はい、わかりましたー。というか、僕も先輩の熱、うつっちゃったみたいなので・・・早退していいですか?」

極上スマイル。

「え・・・でもっ」

「そういうことでいいですよね。」

先ほどに続き。

「わ・・・わかりました。じゃあ、これを・・・」

「早退」の紙を聖人に2枚、渡された。