「明美」

そういって笑顔で手を振ってくる和。

「何?」

「冷たいな~。」

私はわざと冷たく返した。

だって、冷たくしないと・・・

「実は、あの時のこと、話そうと思って。」

「あの・・・時?」

「そ。なんであの時、俺がああなったか。なんで別れたか・・・とか。」

「別にいい!聞きたくない。今の私には関係ないし・・・過去のことだから。それに・・・もう・・・終わった・・・終わったことだから!!」

そういって通り過ぎようとした。

「ちょっと待てよ。でも気になるだろ?」

腕をつかまれた。

それを振り払った。

「やめてよ!!和なんてもうなんとも思ってない!!でも友達なんかにもなりたくない!!!」

周りの人がこっちを見る。