手を引かれて歩くわたし。




「ねぇ真田さんは?」

躊躇いがちに
そう聞く。


黙ったままわたしの手を引く照。


「真田さんはどうして居なくなったの?
大和が知ってたのはなんで?
碧が言ってた意味は?
照は知ってるんでしょ?」

彼は答えない。


「ねぇ黙ってちゃ分からない!
離して。
答えてよ」


手を振りほどいて声を荒げると、
いつの間にかそこはいつもの場所だった。