そして沈黙。 なぜか驚いている彼。 と、思ったら 突然照の顔が変化した。 この1ヵ月で何度も見た、 記憶に残る顔。 小悪魔の笑顔に。 「なんだー? かーわいいなー夢瞳」 最高級のそのスマイルで頭を撫でられたら ずっきゅん。 ど真ん中が撃ち抜かれた。 ヤバィよ。 彼に 抱きついてみようかな。 不思議な誘惑に駆られてしまう。 そんな場合じゃないのに…… 「何をしているの、あなたたち!」 鋭い声の方へ 水を打った様に振り向くわたしと照。 正門の向こうから、年配女が現れた。