暗く霞んで見えるのは

照?






そういえば
少し歩くって言ってた。


でもまさか
こんな時間に正門から堂々と帰宅?


相変わらずの特別ぶりに驚く。

それにどこか違和感を感じるけど…



「夢瞳熱があったんじゃないの?
何してた?」

照は、わたしが口を開く前に聞いてきた。


熱なんて無いのに
わたしの額に手を当てて熱さを計る。




途端に固まる身体。

そんな場合じゃないのに早くなる鼓動。


胸の真ん中のもっと奥が
すごくとても熱い…