「……かおり?」

思わず小さく呟くわたし。


「ん?
どうした、夢瞳?」



夢瞳。



わたしを気遣う深く黒い目は、
いつもの様に優しかったから、

偶然だと思った。



圭織。



母とわたしを間違えるなんて……