そう…だけど…


頷くわたし。



「だったら、何してんの?
こんなトコでじっとしてても仕方ないわ。
私あんたのことあんまり知らないけど、行動力はあるはずでしょ?
さっさと行けば?
居る場所は、分かってるんでしょ?」



「…うん」


そうだった。

いつだって、思ったことはやってきたじゃない。



「碧、咲楽、ありがとう。
わたし、行ってくる!」


そう言って、手帳を掴んで走り出した。




照に、わたしの気持ちを言わなきゃ。




将来のこと。

崇佑のこと。

御木本晃一の言葉。


忘れた訳じゃないけど。




でも今は、


照。


あなたのことだけ。