さいきん、夢瞳姉ちゃんはあんまりおはなししてくれなくなった。


仲良しだった照兄ちゃんも、どこかに行ってしまったの。


照兄ちゃんがいなくなる前の日に、
お兄ちゃんはボクに夢瞳姉ちゃんもいなくなるかもしれないって言ったの。



『ボクはひとりなの?』


『咲楽はひとりじゃないだろう?
友達がいっぱいいるじゃないか』


『ボク、お姉ちゃんとお兄ちゃんがほしいの』


『碧と大和がいるじゃないか』


『大和兄ちゃんは…ちょっと恐いし、碧姉ちゃんは、あんまりおはなししてくれないの』


照兄ちゃんは、ボクが泣いたから困ったお顔をした。


『分かったよ、碧に言っといてあげるよ』


『本当?』


かがんで頭をなでてくれた照兄ちゃん。