崇佑


御木本崇佑




追われていたところを、わたしが助けた少年。


再会して、わたしを助けてくれた少年。




彼が、彼の父――つまり御木本晃一に、わたしの後見人になることを勧めたのだという。



鈍くフィルターのかかった耳で、その事実は聞き取れた。



詳しくは聞かなかった。


とても、聞ける精神状態じゃなかった。




だって……