美しい桃色と薄紫色の着物、

金箔でできた扇子、

豪華な最高級の料理…。


贅沢をしているのは、分かっている。


民が憧れている生活、というのも分かっている。


この着物も私の好みにあわせて作らした物で、凄く気に入っている。


でも、なにかが…なにかがたりない気がする。


そんなことを言って、私は贅沢をしすぎなのかしら…。



そんな疑問を持ちつつ、私は今日もいつものように日舞の稽古をしていた。


パチパチパチ…


私の舞が終わると大勢の家来達が拍手をする。


その時、「姫様」