「大丈夫!」 「な、訳ねぇじゃん」 「あら、心」 心は楓の分からほとんどを取り上げ、先に歩く。 「大丈夫だよ」 「そんな足でよく言うぜ。遅いから見に来てみれば…」 よいしょ、とノートを持ち直す。 「相変わらず心配性ね〜、心は」 あたしはちょっとからかい気味に言う。 「俺はこいつのトロさにイライラするんだ」 「悪かったわね!」 まったく…。 素直じゃないんだよね、心は。