魔女の瞳Ⅴ

「武羅人」

痛む体に鞭打ち、私は身を起こす。

「お望み通り、最後の魔術を見せてあげるわ…見せるのは…『氷柱』の魔術よ」

「…けっ」

私の言葉に、武羅人は失望したように唾棄した。

そう、高速道路上で彼の体を串刺しにした魔術。

氷の槍で相手の体を貫く魔術だ。

だが武羅人にそれは通じず、いともあっさり反撃された。

「そんなつまらん魔術に望みを繋ぐか…稀代の魔女も地に落ちたな…」

「……」

武羅人の言葉に、私はニヤリと笑う。

「そうかしら?」

魔力を収束させ、永久凍土の如く凍てついた氷山をイメージする。

そして…「      っ!!」

高速詠唱!

私の詠唱と同時に発動した『氷柱』の魔術は。

「な!?」

私の足元から鋭く伸び、私の『デッドゲイトの紋章』を貫いた!