魔女の瞳Ⅴ

私と武羅人。

数メートルの間合いをとっての対峙。

…両者の間を、砂埃を巻き上げて風が吹き抜けた。

私は『狂化』した修内太ほどの耐久力は持っていない。

長期戦、接近戦になればこちらの圧倒的不利だ。

狙うは禁呪一本。

しかも短期決戦を仕掛けるしかない。

「こっちも小僧との戦いで、正直疲れててな…」

武羅人の体が前のめりに倒れる…と見せかけて。

「一気に喉笛咬み切らせてもらうぜ!」

彼は爆発的な突進力で間合いを詰めてきた!

「っ…!」

すぐに禁呪を発動させる為に胸の紋章を貫こうとするが、思いの他接近が速い!

「おらぁっ!」

武羅人の拳!

私は禁呪の発動を諦め、一旦回避に回る!