魔女の瞳Ⅴ

次々と発射される魔力の矢。

それぞれに様々な属性が込められている。

氷、雷、炎。

そのことごとくを、武羅人は拳で薙ぎ払う!

「こんなチンケな魔術で俺を殺せると思ってんのか?殺る気ならもっと気合入れろ」

そう言って彼は、手近なところに止まっていたワンボックスカーに対して、地を這うようなアッパーを打ち込む!

「こんな風にな!」

掬い上げるようなアッパーによって、ワンボックスカーが宙を舞う!

殴って車を宙に浮かせるなんて、何て馬鹿力!

「くそっ!」

毒づきながら、修内太が特大の矢を撃った。

ロケットランチャーをイメージした、まるで槍のようなサイズの魔力の矢。

それは宙を舞い、私達の頭上に降ってきたワンボックスカーを貫通、見事に破壊する!

しかし。

「隙だらけだぜ!」