魔女の瞳Ⅴ

「覚悟が決まったなら本気を出しな。それとも人間のふりしてここで果てるか?」

三度突進してくる武羅人。

だがその出足を。

「む!」

光の矢が数発命中する事で止めた。

無論、修内太の『矢』の魔術だ。

「お、おい…あの高校生…さっき何やった?」

「特撮かなんかの撮影か?なんかビームみたいなの出なかった?」

橋を通行している車の中から、そんな声が聞こえてきた。

無理もない、こんな往来だ。

修内太の魔術は思いっきり目撃されていた。

「修内太…!」

私は彼をたしなめようとするが。

「奴の言う通りだぞ、メグ」

修内太は私の顔を見た。

「周りを気にしてたらこっちがやられちまう…あいつは『そういう』敵じゃないのか?」

…私に師事してから数ヶ月。

修内太の呪眼使いとしての自覚は、これほどまでに成長していた。