魔女の瞳Ⅴ

哲平が屋上を出て行った後、私はしばらく黙り込む。

「メグ」

私を気遣ったのか、修内太が口を開いた。

「心配すんな、いざとなったら俺もサポートする」

まだ半人前の癖に生意気な台詞。

…いや、そうでもないか。

彼は彼で、日進月歩の早さで進化している。

男子三日会わざればカツモクして見よ、だっけ?

何百年住んでても、難しい日本語はわからない事もある。

確か、男は成長するのが早いぞ、みたいな喩えだったと思うけど。

とにかく、修内太は最近私ですら驚くほどの強さを身につけている。

事実暴走した彼に殺されかけた事すらあったんだから、サポートするという彼の発言も、あながち大風呂敷という訳ではない。