魔女の瞳Ⅴ

小山田哲平。

彼もまた、私が『魔女』である事を知る数少ない一人だ。

とはいっても彼自身は人外でも魔道の世界の住人でもない。

まぁ…一般人ではないとだけ言っておこうか。

「珍しいな哲平。お前が屋上に来るなんて」

修内太が哲平に話しかける。

彼も哲平とは親しい友人であり、また一時期は共闘した戦友という関係でもあった。

「ああ…ちょっと四門に用があってな」

「…私?」

哲平に視線を向けられ、私はきょとんとした。

てっきり修内太に用があると思っていたのだ。

哲平と個人的な付き合いがない私としては、ちょっとした驚きだった。

「四門…黛さんが、お前に関するよくない予知をしたらしくてな…」