魔女の瞳Ⅴ

宮川修内太。

私が御影第一高校にやって来て初めての『人間の』友人。

ちょっとした事故で私の呪眼の片方を左目に移植する事になってしまって以来、私に師事して呪眼使いとしての修行を続けている。

本当は魔道の世界には踏み込ませたくなかったのだけど、よくよく調べてみたら彼自身も魔術師の家系…グーセンハイム家の末裔という事がわかった為、最早魔道と関わるのは必然だったと言えるかもしれない。

今では彼の魔道の世界への介入は半ば諦めてしまった形だ。

…彼と二人、肩を並べて通学路を歩く。

既に『宮川と四門』というのは、御影第一高校ではセット扱いが仕様となっているらしく、最近では冷やかす者すら殆どいないくらいの自然さだ。

あの二人は一緒にいて当たり前、みたいな周囲の雰囲気はどこか釈然としないものを感じるのだが、いちいち毎回いじられるのも面倒なので、とりあえずの所はよしとしておこう。