「あ、初めまして!!
私、河瀬 夕陽と申します。
えっと…キャンディー拾ってくれてありがとうございます!!」



この女…夕陽って名前か…


ハハハハ…
乾いた笑い声しか出てこない。
本当に俺を知らないんだ…


そういえばキャンディーって、さっき拾った飴のことか。


わざわざ丁寧に礼することねーのに。
礼儀正しい奴。


「あの…朔弥さん…?
何故に名前を名乗ったのでしょうか??」


突然夕陽…さん、夕陽が聞いてきた。


…マジで分かってねぇなコイツ。


「夕陽が、俺を知らないと思ったから」


俺の言葉の意味を理解しきれていないようで、段々わかりにくいが、眉間に皺を寄せて来ている。