遠く遠く君と離れてしまう時、太陽が眩しい晴天の空の下で、逆光の中、暗い影が覆ったまま、君はにっこり笑って、 「頑張ってくるネ」 と言った。 そこに涙は無くて、唇はゆるやかな半円を描いていた。 最後の最後まで、その後ろ姿でさえ、穏やかで強さを感じる笑顔を、僕に見せてくれた。 君を乗せた汽車は、太陽が浮かぶ方向へ一直線に、僕の目の前を走り去って行ってしまった。