異風人

「今日、先生の講義を受けて、初めて解りました。ニートになる者とならない者との差は何処にあるのかって」
「興味があるわね。何処にあるの?」
「三つ子の魂百までです」
「なるほどそうよね。昔の人はいいことを言うわね。加藤君の場合、めそめそして帰ってくるなって、育てられたんですもの。自分で切り開いていく強いものが育っていたから、ニートにならなかったのよ」
「先生の波紋の論理だと、三つ子の魂は、その親、又その親、またまたその親と、遠くの先祖まで遡ることになる。従って、子供、又その子供、またまたその子供へと、三つ子の魂を希釈していくには、今の平均寿命が八十歳として考えると、後何百年かかるか知れない」
「部長のおっしゃるとおりだわ。困った世の中になったものですわね。精神的な心理分析では、犯罪やニートを撲滅することができないのがよく解るような気がする」
「こればかりは、DNAを分析しても解決できないからね」