異風人

「何時も、離れた席から、恐らく名誉地位のある方だと拝見していました。なんと言っても、威厳に満ちた光を放っていましたからね。今日はお話のできる機会を得ましたことを嬉しく思います。それに、そのお姿とてもお似合いですね。申し遅れました。私は伊藤と申します」
「私は、伊藤部長の下におります、加藤といいます」
「大学教授と言う職業は、大変でしょうね。教育者として、世間の目が厳しいでしょうから。それに、大学教授ともなれば、学術論文を発表するんでしょ。先生のテーマは何でしょうか?」と、伊藤部長が、話の糸口を切り出した。予め、予定された糸口である。
「教育とは何か?」です。
「それは、人間社会、いや人類にとって、基本中の基本です。大きなテーマですね。もしよろしければ、そのテーマについて、お話願えれば嬉しいのですが」
「よろしい。話しましょう。私の教育についての論理は、波紋の論理です」
「といいますと?」