小夜は、ご主人様の真実と言う光も、コズエ様にとっては、一つの病原菌であると言いたいところである。然しながら、小夜は考えた。ご主人様の言う真実を、病原菌と言ったのでは、ご主人様の病が一層こじれて、ご主人様自身がニートになってしまうと。そして小夜は、このように言ったのである。
「コズエ様は、これから先、多くの新たな病原菌に取り付かれて、三つ子の魂が次第に希釈されて行くと思います」
「そうか、小夜の言うことがよく解った。三つ子の魂が希釈されていくと言う原理を利用して、三つ子の魂を拭い去ることができる。そこえ、真実と言う光を放てばよいのだな、小夜」
「ええ、そうですともご主人様。コズエ様とこれまでお話なさったことで、随分と希釈されていることと思います」
小夜の言葉に吉平は、着々と目標に向かっていることを実感し、そして満足したのである。体を乗り出して小夜の話しを聞いていた体の力が抜けて、ソファーに深深と沈んだその姿に、安堵を秘めた満足感が現れていた。そうであれば、コズエに対して更なる講義を重ねなければならない。希釈の効果を早めるには、講義の質を上げねばならぬ。吉平は、次の日の来るのが、待ち遠しかったのである。逸る気持ちを露にして、鼻歌が出んばかりの軽快さで、吉平は、ステッキを操りながら、ほぼ定刻通りにドアを開けたのである。
「コズエ様は、これから先、多くの新たな病原菌に取り付かれて、三つ子の魂が次第に希釈されて行くと思います」
「そうか、小夜の言うことがよく解った。三つ子の魂が希釈されていくと言う原理を利用して、三つ子の魂を拭い去ることができる。そこえ、真実と言う光を放てばよいのだな、小夜」
「ええ、そうですともご主人様。コズエ様とこれまでお話なさったことで、随分と希釈されていることと思います」
小夜の言葉に吉平は、着々と目標に向かっていることを実感し、そして満足したのである。体を乗り出して小夜の話しを聞いていた体の力が抜けて、ソファーに深深と沈んだその姿に、安堵を秘めた満足感が現れていた。そうであれば、コズエに対して更なる講義を重ねなければならない。希釈の効果を早めるには、講義の質を上げねばならぬ。吉平は、次の日の来るのが、待ち遠しかったのである。逸る気持ちを露にして、鼻歌が出んばかりの軽快さで、吉平は、ステッキを操りながら、ほぼ定刻通りにドアを開けたのである。


