異風人

座禅を組んだ洞窟から下山したかのような面持ちで、吉平は、書斎のドアを開けた。そして吉平は、静かな語調で言ったのである。
「小夜」
「はい、何でしょうご主人様」
「これからは、そのご主人様は止めてくれないか」
「なんとお呼びすればよろしいのですか?」
「キチさんと言ってくれ」
「ハイ、はいキチさん」