異風人

「はいご主人様。多分そう言うことだと思います」
「ところでだ小夜、彼がホームレスになったということは、名誉地位それに名を残して皆に慕われ、経済的にも何一つ不自由のないいわば快楽の世界よりも、ホームレスを選んだと言うことだが、そこのところが今ひとつ理解できないのだよ」
「小夜も解りません。ただ、逃避という言葉の中に、何か鍵があるように思います」
「ホームレスを選んだのではなく、逃避したということか?」
「はいご主人様」
「もう少し、解りやすく言ってはくれぬか」
「小夜も、ホームレスになったことはないので、本当のことは解りませんが、小夜が想像しますには、真実を追究しているのではと思います。そのお方と深くお付き合いなされば、もしかして解るのではと、小夜は思います」