異風人

「何かお悩みのようですが、時間も遅いし、よければ私の住まいにいらっしゃいませんか?」
 生気の抜けた吉平は、言われるがままに、ふらふらと立ち上がった。そして吉平は、ステッキを杖にして弱々しく地面に視線を落とし、少し腰をかがめてその主の後にとぼとぼと従ったのである。主の住処は、この公園の中にあった。その住処は、何処で材料を調達したのか、細く古びた角材で骨組みをし、その上にビニールシートを被せてあった。近所の住処は、段ボール箱を解体し、少しばかりの材木を併用して、器用に組み立ててあった。それらは、吉平が始めて目にする建造物である。
「さあどうぞ」と、主は、入口のビニールシートを手繰り上げてくれた。吉平は、腰を深くかがめて中に入った。