レヴィオルストーリー3


「……久しぶり。あのさ、その子…」


驚いたレイがさりげなく自分と腕を組むのを感じながら、アレンは戸惑いがちにデスティンの腕の中のものを指差した。


ヴァンヌはデスティンの隣へ行くと、照れ臭そうに笑う。



「…私達の赤ちゃんよ。ルシイルって言うのです♪」


そう言ってすやすや眠る男の子の赤ん坊の頬を彼女はつつくが──…、




「……………子供!?」




アレンとレイ、マケドニスとクナルは目を丸くしてその存在に驚いた。




それもその筈。




天使と悪魔の子供など、前例がないのだから。


その二つの種族の間に子が生まれるなどと、史上初なのではないだろうか。





「………やっぱり~、驚き?」

「やっぱりって…。どうして言ってくれなかったの??」


苦笑いするヴァンヌにレイが唖然としてそう言った。


すると訊かれた彼女はしゅんとして眉を下げる。



…これで60歳を超えているというのだから、また違う意味で驚きだ。