「アレン、どうしますか?」
シリティーはアレンが目の前に来ると、彼を見上げ訊ねた。
アレンは片手で頭を掻くと、んーと考え結論を出す。
「…食事会は、予定通りやる。もう使用人が料理作ったし。
でもその後の交流会は無理かも」
「交流会ですか。わかりました」
「まだわかんねぇから一応保留な」
アレンがそう念を押すと、シリティーは軽く微笑み頷いた。
それから今の内容を国民に伝える。
ちなみに交流会というのは、名の通り七帝ら筆頭の城の人間と国民との交流をする場。
城にあまり縁がない者が希望した為、臣下にも言われアレンがはじめることにしたものだ。
……その勇者は少し嫌がったが。
「とりあえずユーリを医務室に連れてく」
「はい」
アレンが少年の手を引き言うと、マケドニスが返事してレイと共に着いてきた。
ギルク達はその場に留まり、今からはじまる食事会に備えるらしい。


