レヴィオルストーリー3

「あ、そっか…喋んないんだっけ」


ポリポリと頭を掻いたユーリは、どうしよっかなーと上ってくる少女を見ながら唸っていた。

そしてアデルが追いついた瞬間、「あ!」と大声あげて手をポンと打つ。


「俺あったまいー♪」


そう言いながら取り出したのは、さっきアミダくじで使った紙とペン。

ん、と差し出されたそれを見て、アデルはきょとんとした。


「俺は喋る!お前は書け!」

「……………………。」

「これで会話出来るだろっ」


鼻をこすって言う少年に、少女もこっくり頷いた。

それから物を受け取って大事そうにペンを握り締める。


「よしっ、じゃあー、もっとゆっくりのがいい?」


ユーリがそう訊くと、アデルは頭を縦に振った。

そっか、と溢した隊長は、それならと自分を指差す。


「俺が魔法で連れてこっか?」

「!」


それにはブンブンと頭を横に振りまくるアデル。

彼女は床に紙を置き膝をつくと、ペンを動かし何かを書きこんだ。


合わせてしゃがんだユーリはそれを読み口に出す。


「『私も魔法使える、けど自分で登りたい』…。なんで?」


しんどいんじゃないの、そう呟いたユーリをちらりと見てから、アデルはまたペンを走らせた。