レヴィオルストーリー3


「………今すぐ国に帰れ。お前、ここの国民じゃねえだろ」


アレンはそう言うと剣を地面から引き抜いた。

馬乗りになっていた相手から退くと、剣をしまいパンパンと衣服をはたく。



「……何故殺さない?」


悪魔が起き上がって目を見開き訊く。

その問いにアレンは不満そうにしかめっ面した。



「……ベタ」

「は?」

「訊くことがベタすぎる」

「………………。」


黙り込む悪魔。


対照的にバルコニーにいる城のメンバーは大爆笑していた。



それにカッとなったのか、悪魔はまたアレンに向かって来る。



「……うぜぇ!いい加減消えろカス!!」


やっと終わりそうだった式典を邪魔されイライラが募っていた勇者様は、その地位には合わぬ暴言を吐くと今度は魔法を発動させた。


結界の中に悪魔を閉じ込め、更に右の手のひらをそこへ向ける。



「天使と悪魔なんか東大陸にわんさかいるだろ。そこ当たってろ。

国に危害加えるんだったら容赦しない」



アレンはそう言うと、呪文を呟き魔方陣を出した。


黄金の光が悪魔を纏う。