「こぉらああああ~!」


──…レヴィオルに帰った翌日。


真っ白な城の一階で、城の主勇者アレンは追われていた。

鬼の形相で怒鳴り声をあげる、ヤマンバに。


「く、クナルっ、タンマ…」

「なぁにがタンマよ!だったら止まりなさい!絶対安静っつってんでしょクソ勇者!!」

「…だからもう大丈夫だっつってんだろ!…え、ちょ、待っ」

「命☆中!!」


クナルが叫ぶと同時に、ドスッというなんだか不吉な音、続いてドサッと何かが倒れる音。

勇者専属医師クナルは、患者を見下ろし勝ち誇った笑みを浮かべた。


「勝利!ほら、医務室戻るわよ!!」

「………おに…」

「口ごたえしない!また注射刺されたいの」

「………もういやだ」


後ろ首に注射を刺した状態でアレンは呻いた。

痺れを切らしたクナルは注射をあろうことか患者に向け投げつけたのだ。

多分アレンにこんなことが出来るのは、この先何があろうとこの女だけ。


「……一瞬意識飛んだ」

「疲れてる証拠よ」

「絶対違う…、俺いつか殺される」

「まぁ大変。誰に?」

「……………………。」