レヴィオルストーリー3


「……そっちがその気なら…」


悪魔の動きを見たアレンは、そう呟くと悪魔を押さえ付けていた足に力を入れ、相手の体を思いきり蹴り飛ばした。


それにより矛は彼には届かずに虚しく宙を切る。



少し吹っ飛んだ相手に隙が出来た瞬間、アレンは素早く詰め寄り剣を振るった。



それは矛を弾き飛ばしてから悪魔へ向けられる。




「ひっ…」


マケドニスが寄り添う子供が小さく悲鳴をあげた。


アレンが悪魔を殺すとでも思ったのだろう。




だが、実際は違った。







 ──…ザクッ!









「………!?」



響いたのは、剣の刺さる潔い音。


それを聞いた国民らは好奇心に負け、思わず瞑っていた目を開いてしまった。



そして、目の前に広がる光景に息を呑む。







アレンの剣は地面に刺さっていた。





──…悪魔の首のすれすれの場所、数ミリのところに。