レヴィオルストーリー3


「やばっ…」


アレンはそう言うなり、三階の高さにあるバルコニーから慌てて広間へ飛び降りた。


それを見たマケドニスが続いて降りてアレンを追う。



レイやミュリエル、シリティーは結界に集中し、ギルクやオージャス、ルティは妊婦であるイルを守るべく彼女の周りを陣取った。




そして、見事に着地したアレンは、その素早い動きで地面に倒れる子供の前へ。


子供に“向かって来るモノ”がぶつかる前に剣を抜き出し、それと片足で“モノ”を受け動きを止めさせた。


それを確認したマケドニスは急いで子供を支える。




そうして全員がアレンの受け止めた物へ視線を向ける中、モクモクと視界を覆っていた煙が徐々に薄れてきた。




──…“向かって来たモノ”の正体が露になる。






「…………お前…」



自分の目の前にいるそれを見て、アレンは目を丸くし声を漏らした。




銀色の髪に、同色の瞳。



その容姿はある種族の特徴的な姿。