レヴィオルストーリー3


《なっ…!?》



──…物凄い爆音に、炸裂する光。



その場の全員が見ていた方向で、いきなりそれが爆風を巻き起こした。



あの方向には騎士軍隊を警備として置いてある。


基本魔力を持たない彼らのところで、明らかに魔法と見てとれる爆発が起こった。




もちろん国民は大パニック。


それも当然、実力者もいるだろうが、戦う術を持たない商人もいるのだ。


しかもそこから何かが逃げるようにして向かって来た。




──…真っ直ぐ、広間の集団を目指して。






《………こちら側に逃げて下さい!結界を張ります!!》


シリティーが慌てて呼びかけると、国民は押し合いへし合いバルコニーの真下へと向かっていった。


そんな風に混乱した集団が移動する中で、小さな子供が弾き出されたのをアレンの目が捉える。



国民の戦える者は前に出て来ていたが、結界を張るのに夢中で離れてしまったその子供には気付いていなかった。




しかも、正体不明の“向かって来るモノ”はその子供がいる場所へ一直線に飛んできている。