レヴィオルストーリー3


《勇者様、お話ありがとうございました。

それでは、これをもって即位二年記念式典は終了したいと思います。》


シリティーがアレン同様、珍しく公衆の面前で笑顔を見せ締めくくった。


ざわざわしはじめる国民達を見下ろし、言葉を続ける。



《なお、この後に庭園全てを使っての食事会があります。

参加は自由なのでどうぞ皆さ…、?》



──…不意に順調に進んでいた司会が止まってしまった。



ざわついていた聴衆は疑問に思いバルコニーを見上げる。




すると、そこにいる七帝とマケドニス、シリティーらが全員ある一方向を凝視していた。



もちろん気になる国民はその方向に目を向けるワケで。



そうするのだが、…そこには何もない。





《………何でしょうか》


シリティーが魔法を解くのも忘れて呟いた。


アレンが身を乗り出してそちらを睨む。




その、瞬間。








 ──…ドカァアァン!