「ねぇ、ミュリエルさんおかしくなかった?」


「……うん?あぁ、思ったけど…あの人もアレンが心配なんじゃねぇの?」


「……そうかなぁ」


「きっとそうだよ」



ルシイルを背負いながら言うユーリ。


一歳前後の赤ん坊をずっと背負うのはさすがにキツいのか、よいしょと腕に持ちかえた。



…そっちの方がキツそうなのだが。



そのルシイルはじっと消えていくミュリエルを見つめる。




子供だからこそ感じるものがあるのか。








「嫌な予感したんだけど…気のせいかなぁ。ね、ルーちゃん」


「うー…?」











そうして、複雑にいりくんだ、歯車が軋み出す――…