少し冷え込む秋の朝。


チュンチュン鳴く小鳥のさえずりで、夢の中にいたレイは目を覚ました。



「……ん…、眩しい」


すぐ隣の窓から穏やかに日光が注がれている。



レイはゆっくり体を起こしカーテンを開けると、自分の横で眠るアレンを起こさないようにベッドから床に足を降ろした。



…どうせ気をつけなくてもアレンは起きないが。



今も目を閉じ寝顔までも綺麗に、静かに眠り込んでいる。



「……着替えてから起こせばいいわよね」



そう呟くと、レイは隣の自分の部屋に繋がる扉からそこへ入っていった。



マケドニスが家から通勤するようになってから、アレンを起こすのはレイの役目になったのだ。


レイとアレンは最初は別々に就寝していたのだが、最近はアレンの部屋で一緒に寝るようにしている。




「式典は10時からよね…。今は6時…でも起こさなきゃ」



正装するには少し時間がかかるし。




そういうワケで、着替えたレイはまたアレンの部屋へカムバック。