レヴィオルストーリー3


「あ、帰ってきた!」


それぞれ談笑して寛がせてもらっていると、リルムらと遊んでいたルルアンが急に高い声をあげた。


それと同時にアンナとルルと共にバタバタと駆け出す。



「パパ~っ!おかえりぃ~!!」


「あぁ、ただいま…あ、どうも」


「お邪魔してます」


リビングに入ってきて頭を下げたルルアンの父、ローレムに、アレンらは口々に挨拶をした。


ローレムは微笑みながら「ゆっくりして行ってください」と言うと、着替えるために一旦二階に消える。



「…ほんとにルルアンの親かって疑いたくなるほど、二人ともいい人だな」


ローレムを見送りポツリと呟いたアレンに、ルルアンは飛び付いてポカポカ殴った。


痛くも痒くもない勇者さまは小さなエルフを無視してソファーに座ったまま。


彼はぐるりと部屋を見渡してみんなを観察しだした。



ルティを巻き込みはしゃぐ子供たちに、お茶を出そうとするアンナを手伝うレイとルル。


隣でまだ気持ち悪そうなマケドニスと、和みまくっている老人二人。



…一昔前の自分には想像も出来なかった光景だ。