レヴィオルストーリー3


「アレ~ン!レイお姉ちゃ~っん!!マケドニスぅ~っっ!!」


――…ダダダダダダダ、と凄まじい音。


そんな音を引き立てながら、ルルアンは廊下を一直線に駆けてきた。



そうしてルルと戯れている一番近いアレンにダイビングする。



「うわっ!」


「ひっさしぶりぶり~っ!!」


いきなり飛び付かれて驚いたアレンにルルみたく摺り寄りながら、ルルアンは満面の笑みを見せた。


…喋る言葉がイルっぽいのは気のせいだろうか。


10歳になったエルフの子供は、すっかりやんちゃ坊主に育っていた。



そんな彼に黒髪の彼女がちょっかいを出す。




「ちょっとルルアン~!あたしのアレンに抱き着かないでよっ!!」


「ぅわっ、リルム!それまだ言ってんの!?」


「ぅわって何よ、失礼ね!事実なんだからっ」


「僕はもうそんなんじゃないもんね~っ!成長したんだよ!ね、レイお姉ちゃん!!」


「えっ?」



会って早々喧嘩をはじめた二人を眺め苦笑していたレイは、話を振られてかなり驚いた。



そのまま苦笑いを続行して流そうと頷く。



――…すると。



「あたしのが年上だしっ!オバサン、適当な返事しないでよ!!」


「…………………。」



レイの苦笑いがひきつった。


それを見たアレンは慌ててリルムの口を塞ぐ。