レヴィオルストーリー3


「…俺は、いてほしい。

武帝としても、親友としても」


そう囁くように答えたアレンに、ギルクは嬉しそうな笑みを見せた。


素直すぎる反応のそれにアレンは苦笑する。



「…こんなこと言うの今回だけだからな」


「わかってる。お前はほんといい親友だぜ」


アレンの照れ隠しにそう返したギルクは、親友の答えに満足したのか突然その上半身を起こした。


寝転んだままのアレンを見下ろし、強い瞳で宣言する。



「俺は、どっちもやりたいんだ。どっちかなんて決められねぇ。

それが俺の答え。だから俺は両方する」


「……修行もあるのに。大変だけど?」


「それでもやる。一回決めたことは曲げねぇ!」



強く言い放ったギルクに、アレンはその目をゆっくり向けた。



――…ぶつかる碧と漆黒。



それからしばらくして、…碧の瞳は優しくなった。




「…わかった。ギルクが自分で決めたことには口出ししない。

イルには言ったのか?」


「いや、まだだけど…。帰ったら言う。あと…」



最初こそは安心したような表情だったものの、ギルクはまた少し不安げな顔をした。



それに対してアレンは彼の様子に不思議そうな顔をする。