「や、やりすぎたか?アレ……うわっ!」
ちょっと焦ったギルクだったが、その声は途中で悲鳴に変わった。
顔を隠していたアレンの腕が動き、ギルクの腕を掴んだのだ。
「…な~にがやりすぎただ」
「…は、はは…。アレンが動かねぇから」
地面に投げられちょうどアレンと目が合ったギルクは、睨むその碧の瞳に苦笑した。
アレンは溜め息をつくと「魔法しすぎた…」とぐったりとする。
「お?俺の勝ち??」
「馬鹿。昼のが堪えただけだ」
「昼…?あぁ、移動魔法?あれどこまで飛ばしたんだ??」
「東大陸」
「ぶっ…!?」
アレンの返事を聞いたギルクは、思わず噴き出してしまった。
信じられない、というような顔をしてアレンを見る。
「ひ、東大陸!?陸を越えて海を越えて飛ばしちまったワケ??」
「うん」
「…すげ~なお前。そんなん聞いたことねーぞ」
「へぇ」
驚くギルクに短い返事だけ返すアレンは、空を見ていた目をギルクに向けた。
それからニッと笑ってこう訊く。
「スッキリしたか?」


