レヴィオルストーリー3


真っ青になって叫ぶギルク。


しかし彼はどこか楽しそうだった。



それをわかっているアレンは口元で弧を描き、また剣を構え身構える。




「負けた方奢りだからな」


「おぅよ!奢らせてやる!!」


「奢ってやるの間違いだろ」



そんな軽いやり取りをして、またぶつかり合う二人。


剣と魔法のあるアレンの方が有利なのだが、海賊王ルティに鍛えられているギルクも簡単にはやられやしない。




「ふぅっ…やっぱアレンは強えな」


「…お前もな」


結局一時間も二時間もぶつかり合いと避け合いの攻防戦で、全く決着が着かなかった。



遠回しに褒められたギルクは息を切らしながら嬉しそうに笑う。




「もう外が真っ暗だぜ」


「次で終わりな」



あんまり長くしていても仕方がない、そう判断したアレンとギルクは次でやめることにした。


これ以上していると話す時間もなくなるし、マケドニスやレイにいい加減戻って来いと呼び戻されるかもしれない。





「…よっしゃあいくぜ」


「…おぅ」



アレンは左手を前に翳し、剣を右手で構え。


ギルクは右手で握り拳を作り、膝を曲げさせ。




攻撃体制に入り、二人同時に地を蹴った。