「…焦った~…。まじいきなりすぎだろ」
「ちょっと、油断しちゃ駄目ですよ。まだ戻って来るかもしれないんですから」
そんな会話をしながらも脱力して超リラックスモード。
アレンとマケドニスはぐったりしながらも、お互いよくやったとハイタッチをした。
そこに計らったかのようにマリアンヌが入って来る。
「ジリル様、きちんとお帰りになりました」
「…会談してたのバレてないか?」
「はい。ただ、嬉しそうに笑っていましたが…何のお話を?」
「……………………。」
嬉しそうに笑っていました?
「…別に喜ぶ話はしてねぇんだけどな…」
「ずっと上機嫌でしたよね。アレン様が食事断ってからも、残念そうだったのは一瞬でしたし」
「正直うっとおし」
「それ以上言うな」
何やら言いかけたマリアンヌの言葉をアレンが遮った。
マリアンヌは失礼しました、とにこにこ笑いながら言う。
…さすがリルムの従姉。
アレンはつくづくそう思った。
怖いものなしと言うか、何と言うか。


