<実話>それでもずっと、大好き。






 そして時は経ち、
私たちは日光に修学旅行に行った。


行きの電車の中、私はカメラを持ち、他のクラスにいる友達の写真を撮って歩いた。



それはすべて笠原のため。


笠原の写真を撮りたかった。

他の友達のように、自然に撮れるようにしたかった。



『か、笠原!こっち向いて!』

「お?おー☆」


笠原はバッチリピースをしてくれた。


作戦成功…といったところか?



そして修学旅行が始まったが、笠原との接点はほとんどなく、呆気なく終わった。















この時の私は、
この1枚の写真がとても重要だということを、
知るよしもなかった。